月や太陽のような近い星の距離については、三角測量と呼ばれる方法で測定できます。三角測量は、ある基線の両端にある既知の点から測定したい点への角度をそれぞれ測定することによって、その点の位置を決定する三角法および幾何学を用いた測量方法です。離れた2点から物を見ると、それぞれからの見る角度が違ってきます。この角度の違い(これを視差と言います)によって距離が分かります。これは非常に信頼性が高い方法です。私たちも左右の眼で見ることによって距離を測っているのです。

三角測量法

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(図の説明)海岸から船までの座標と距離を計算するために三角測量を使うことがある。海岸にいる観測者は、船までの直線と海岸がなす角度αおよびβを測定する。角度を計測した地点間の距離I、あるいは計測した地点の座標AおよびBが既知であれば、正弦定理を利用して船の座標Cあるいは船までの距離dを求めることができる。(Wikipedia)

月までの距離を最初に測定した人物は、紀元前2世紀の天文学者、地理学者のヒッパルコスで、単純な三角測量法を用いました。彼は、実際の長さから約2万6,000km短い値を得て、その誤差は約6.8%でした。

地球から月までの距離は、平均38万4,400kmですが、月の軌道の近点では35万6,700km、遠点では40万6,300kmです。

しかし遠い星に対しては、地球上の2点からでは2点間の角度はほとんど0に等しく、この視差による測定法では1000光年程度の星の距離しか測れません。

月までの距離の高精度の測定は、地球上のLIDAR局から発射した光が月面上の再帰反射器で反射して戻ってくるまでの時間を測定することで行われます。月は、年間平均3.8cmの速さで、らせん状に地球から遠ざかっていることが、月レーザー測定実験によって明らかになっているようです。

地球と太陽との平均距離(太陽からのニュートン的重力のみを受けガウス年を周期として円運動するテスト粒子の軌道半径)は約1億5000万kmである。この平均距離のより正確な値は149,597,870,700 m(誤差は3m)で、これを1天文単位 (AU) と定義する。この距離を光が届くのに要する時間は8.3分であるので、8.3光分とも表せます。