斉一説は、進化論の考え方の根底に流れているものです。一般に、生物が単純なものから複雑なものに時間をかけて徐々に 進化したことを進化論といいますが、ダーウィンがそのアイデアをまとめる前から、地質学の分野で斉一説という考え方が発表されており、ダーウィンはそこにヒントを得ていました。斉一説はやがて、科学界の基本信条となりました。

斉一説は「現在は過去を知る鍵」と表現されます。すなわち、現在見られる状況は、昔から今日までずっと変わらず連綿と続いてきたことの延長の結果と仮定するのです。この考え方では、すべてが非常にゆっくりと変化していくことを想定します。たとえば、地層であれば、現在1年に1mm積もることが観察されれば、1メートルの地層は1000年かかって積もったと推測することになります(あくまでも単純化した例えですが)。

しかし、この考えは、短い期間においては正しくても、長い期間においては正しくありません。なぜなら、ひとたび火山噴火や洪水がおきれば、平常時のスピードよりももっとずっと早く地層が積もったり、大きな地殻変動が起きるからです。斉一説では、火山噴火や洪水といった激変的な出来事が過去になかったと想定してしまっていることになり、それでは過去を正しく推測しているとはいえないでしょう。